トイレタンクの水抜きのやり方は?凍結防止のために必要なポイント
トイレのタンクは、常に水が満たされている状態です。
しかし寒い地域にお住まいの方など、場合によっては水抜きが必要になります。
トイレタンクの水抜きが必要になるケースはめったにありません。
ただ、水抜きを怠ると便器やタンクの破損に繋がることもあります。
状況によってはタンクの水抜きを行い、しっかりと備えておきましょう。
トイレタンクの水抜きはなぜ必要?
トイレタンクの水抜きは、したことがない方も多いと思います。
確かに通常なら不要ですが、気温が氷点下を下回る場合は水抜きしたほうがよいでしょう。
凍結によるトイレの破損を防ぐため
トイレタンクの水抜きが必要な理由は、凍結による破損を防止するためです。
もしタンク内の水が凍結した場合、体積が増えてタンク内を圧迫してしまいます。
その結果タンクが中からの圧力に耐えきれず、割れたりヒビが入ったりする可能性があります。
万が一ヒビが入った時は、最悪タンクを丸ごと交換する羽目になります。
トイレが使えなくなる
また、トイレが使用できなくなる場合もあります。
タンク内の水が凍った場合、レバーは回るものの水が流れません。
そのため、トイレットペーパーなども流れず、詰まってしまうおそれがあります。
バケツで直接便器に水を流すなど、余計な手間が増えてしまいかねません。
破損すると水漏れする危険も…
凍結によってトイレが破損した場合、水漏れが起こる危険もあります。
溶けたタンク内の水や便器内の水が外に漏れ出すため、床一面が水浸しになってしまうでしょう。
マンションやアパートに住んでいる場合、床に染み込んだ水が階下で雨漏りを引き起こす危険もあります。
単なる雨漏りと思うかもしれませんが、トラブルや賠償問題に発展するリスクも潜んでいます。
決して他人事ではありませんので、凍結が予想される時はトイレタンクの水抜きをしておきましょう。
トイレタンクを水抜きする際の注意点
トイレタンクの水抜きは決して難しくありません。
ただし、実施する際は以下の点に注意し、あらかじめ準備しておくとよいでしょう。
封水の凍結に要注意
トイレは封水の凍結にも注意が必要です。
封水は便器内に貯まっている水で、害虫の侵入や下水臭の上昇を防ぐ役割を担っています。
トイレタンクの水抜きをすれば、タンク内の水の凍結を防止できます。
しかし封水は水抜きすることが不可能で、空っぽにするとトイレ内に悪臭が立ち込めてしまいます。
封水の凍結を防ぐには、トイレや住宅用の不凍液を注いでおきましょう。
不凍液は液体の凍結を防止する薬剤で、ホームセンターやインターネットで購入できます。
封水の凍結防止に効果的ですので、気温が氷点下まで下がりそうな時に使いましょう。
止水栓を必ず閉めること
タンクの水抜きをする際は、止水栓を閉める必要があります。
止水栓を閉めずに水抜きをすると、タンク内にすぐ水が満たされてしまいます。
水の供給を断たなくては意味がないため、必ず閉めておきましょう。
トイレタンクを水抜きする方法
トイレのタンクは、下記の手順で水抜きが可能です。
特別な準備は必要なく、すぐにでも取りかかれます。
気温が低下しそうな時は、凍結に備えて作業しておきましょう。
止水栓を閉じる
トイレタンクの水抜きをする際は、まず止水栓を閉じましょう。
止水栓は給水管の接続部分か、トイレ本体の裏側や側面カバーの中に設置されています。
機種やトイレの構造によって異なりますが、マイナスネジの形状をしています。
場所が分からない時は、マイナスドライバーで回せる部品がないか探してみましょう。
タンクのレバーを回す
止水栓を完全に閉じたら、タンクのレバーを回します。
普段どおり水が流れると思いますが、止水栓を閉じていれば、タンクに水が給水されることはありません。
タンク内の水が空っぽになった状態を確認すれば、水抜きは完了です。
温水洗浄便座を水抜きする
温水洗浄便座を使用している方は、必ず水抜きしましょう。
水抜きを忘れると、内部の水が凍結して本体が故障するおそれがあります。
そのため、タンクとセットで水抜きしておきましょう。
一般的な温水洗浄便座の水抜きは、水抜き栓を回すだけで済みます。
ただし、栓から少量の水が水が落ちますので、バケツでしっかりと受け止めましょう。