断水中にトイレを流してしまった!破裂や逆流の可能性がある?
水道工事などで断水している場合、蛇口をひねったり、トイレを流したりすることはできません。
しかし、いつもの癖でトイレを流してしまう方も少なくないでしょう。
もし断水中にトイレを流してしまったとしても、何らかの問題が起こるとは限りません。
ただ、断水した時の状況によっては、トイレの使用に影響する危険があります。
断水中にトイレを流してしまった…どうなる?
断水中にトイレを流すのはNG、と聞いたことがある方は多いと思います。
なぜ駄目なのかと疑問が浮かぶかもしれませんが、以下のような現象が起こる場合があります。
トイレが詰まってしまう
断水中にトイレを流せない理由は、トイレが詰まる可能性があるためです。
トイレを流した時に水量が足りず、途中で止まってしまう可能性があります。
トイレが詰まると、便器から水があふれてしまう場合もあるでしょう。
状況によっては、業者を呼んで修理してもらう羽目になります。
汚水が逆流するリスク
また、排水管を伝って汚水が逆流するおそれもあります。
断水中は、浄化槽や下水処理施設が被害を受け、汚水を流せなくなっていることも珍しくありません。
そのような状況下でトイレを流すと、排水管から汚水が流れ込んでくる場合があるのです。
逆流する汚水の量によっては、壁紙や床材が駄目になってしまうでしょう。
配管にサビや砂が入り込む
配管にサビや砂などの異物が入り込む可能性もあります。
トイレを流すと、配管内には空気が溜まります。
断水が解除されると空気は抜けますが、その際の勢いで配管にサビなどが流れ込むおそれがあるのです。
異物が流れ込んだ場合、配管が詰まったり、トイレの使用に影響が生じたりすることが考えられます。
断水によっては水を流しても大丈夫な場合も
一方、断水の状態によってはトイレの水を流しても問題ありません。
例えば、下水道や排水管が正常に機能している場合、基本的にトイレの水は流せます。
流してしまったとしても、すぐに詰まりや逆流が起こるわけではありません。
また、バケツなどで便器へ直接水を流し込めば、断水中でもトイレを流せます。
ただし、勢いがあると便器から水があふれますので、ゆっくりと注ぎましょう。
トイレを流せないケース
反対に以下のいずれかに該当する時は、絶対にトイレの水を流してはいけません。
●自治体から要請があった
●下水道や排水管が破損・被災している
●浄化槽や下水処理施設が破損・被災している
●流した際に異音がする
自治体の要請があった場合はもちろん、下水道・排水管が被災している時もトイレの水を流せません。
浄化槽などが被災した時も同様で、水を流すと逆流するおそれがあります。
便器内から異音がした時も、水を流さないようにしましょう。
逆流や詰まりなどの現象が起こってしまう可能性があります。
いずれにせよ、断水中はトイレを流せない、と考えるのがおすすめです。
バケツなどで水をゆっくりと流し入れるか、簡易トイレを使用して乗り切りましょう。
断水解除後の注意点
上下水道の復旧工事などが進むと、断水は段階的に解除されます。
断水解除で安堵する方は多いと思いますが、トイレの使用はしばらく避けましょう。
復旧後は時間を置く
断水から復旧した後は、できるだけ時間を置きましょう。
すぐにトイレを使うと、サビや泥の混ざった水がタンクに溜まるおそれがあります。
また、復旧後しばらくは配管内に空気が溜まったままです。
圧縮空気による衝撃で配管・トイレが破損する危険があるため、しばらく待つことが大切です。
元栓・止水栓はゆっくり開く
断水時に元栓・止水栓を閉める方は多いと思いますが、開く際はゆっくりと開きましょう。
急激に開けてしまうと配管が壊れ、水漏れが起こる場合もあります。
元栓や止水栓をゆっくりと開けば、配管に与える衝撃を緩和できます。
トイレより先に蛇口を開けること
断水解除後は、トイレよりも先にキッチンなどの蛇口を開きましょう。
すぐトイレを使いたい場合もあると思いますが、蛇口をひねることが最優先です。
先に蛇口を開ける理由は、配管内の空気を抜き、赤サビ・砂を取り除くためです。
なお、蛇口を開ける場所はどこでもよいため、庭の水栓でも問題はありません。
蛇口を開ける際はゆっくりとひねり、少しずつ水を流しましょう。
空気が完全に抜け、透明な水が出るようになれば完了です。