保険に入っていないと大惨事?マンションの水漏れで注意すべきポイント
マンションでの水漏れトラブルは、ご自身の部屋だけでなく、隣部屋や階下の住民にも被害を及ぼすケースがあります。
もし何らかの損害が生じた時は、水漏れさせた住民が弁済しなくてはいけません。
通常なら各種保険の補償を受けられますが、もし保険に入っていない場合、途方もない金額を請求される可能性があります。
保険に入れば絶対に安心とは限りませんが、万が一の事故への備えになります。
マンションの水漏れで適用される保険の種類
マンションで水漏れが起こった場合、以下に該当する保険が適用されます。
ただし、適用されるには一部条件があることに気を付けましょう。
個人加入の火災保険
マンションの水漏れは火災保険でカバーできることがあります。
火災保険と聞くと、火事のみの印象が強いかもしれませんが、実際の補償範囲は多岐にわたります。
水漏れについても同様で、補償を受けられる可能性があります。
火災保険で補償を受けるためには、水漏れに関する補償・特約を付加しておかなくてはいけません。
保険によっては、すでにプランへ組み込まれている場合もありますが、通常はオプション扱いです。
不安がある方は保険証を確認するか、保険会社へ問い合わせてみましょう。
個人賠償責任保険も適用される
個人賠償責任保険も水漏れ被害への備えになります。
自転車事故の増加で注目を集めた個人賠償責任保険は、日常生活のトラブル・事故による損害を幅広くカバーできます。
保険料も月数百円と手頃なため、加入している方も少なくないでしょう。
しかし、個人賠償責任保険も補償範囲に注意が必要です。
水漏れがしっかり補償に含まれているか、チェックしておきましょう。
マンションの水漏れで保険に入っていない場合どうなる?
保険に加入していれば、万が一水漏れが起こった時でも安心です。
反対に保険に入っていない場合、さまざまなリスクを被ることになります。
保険料はかかりますが、もしもの時に備えるなら、個人賠償責任保険への加入や水漏れ特約の付加を検討しましょう。
全額自己負担での弁済を迫られる
もし保険に入っていない場合、水漏れによる損害は全てご自身で支払う羽目になります。
少額で済むならまだしも、数十万円・数百万円もの費用を請求されるリスクもゼロではありません。
数百万円もの金額をすぐ支払える方は多くないでしょう。
相手やマンション側にも何らかの過失があれば、割合に応じて負担額は減少します。
しかし、そのようなケースはまれですので、全額自己負担と考えておくべきでしょう。
自身の家財に対する補償も受けられない
水漏れによって自宅の家電製品や家具が被害を受けた場合、買い替え費用なども自己負担となります。
保険に加入していれば補償されるケースも多いですが、入っていないと補償はいっさいありません。
特に家電は水で濡れた場合、メーカーの保証も利用できず、修理すら難しいこともあります。
家具も汚損して価値が下がるため、特に注意しておきましょう。
裁判になると弁護士費用の負担も…
水漏れが原因で相手と裁判になってしまうリスクもあります。
もし裁判になった時は、弁護士を雇う方が多いと思いますが、その費用は基本的に自己負担です。
弁護士費用は高額になることも多いため、金銭的に大きな負担がかかります。
個人賠償責任保険では、弁護士費用を補償してもらえる場合もあります。
特約扱いの場合がほとんどですが、トラブルへ備えられるのは大きなメリットでしょう。
保険に入っていても適応されない場合も
各種保険へ入っていれば、マンションの水漏れトラブルが起きても安心できます。
しかし、必ずしも補償されるわけではなく、保険へ入っているのに補償が受けられない可能性もあります。
特に注意しておきたいのは火災保険です。
先に少し触れましたが、水漏れが補償範囲に含まれない限り、保険金を支払ってもらえません。
水漏れを特約扱いとしている場合も多いため、あらかじめ特約を付加するなど、しっかり対応しておきましょう。
また、水漏れに関する補償があっても、保険によっては免責が設定されています。
もし損害額が免責以下だった場合、保険金は支払われません。
全額自己負担になりますので、免責条項も確認しておきましょう。