水道管の破裂に火災保険は適用される?条件や申請方法をご紹介
水道管の耐用年数は約40年といわれていますが、劣化が進むと突如破裂する場合もあります。
破裂した時は早急な修理・交換が必要なものの、数十万円の費用を負担に感じる方は少なくないでしょう。
もし水道管が破裂した場合、火災保険で費用を補えるのか、気になる方もいると思います。
実は条件次第で適用されますが、原因と補償・特約によって異なります。
水道管が破裂する原因に多いもの
水道管が破裂する原因はさまざまですが、主な原因は3つあります。
一部の原因は、火災保険の対象になる可能性があるため、保険会社に相談してみるとよいでしょう。
老朽化による破裂
特に多い原因は老朽化です。
水道管は少しずつ老朽化が進み、月日を経るごとに脆くなっていきます。
やがて脆くなったところに亀裂が入り、漏水したり、破裂したりする場合があります。
水道管の耐用年数は40年ほどですが、素材・使用環境によって変動します。
なお、老朽化で急に水道管が破裂するケースは多いため、特に古い住宅にお住まいの方は注意しましょう。
水道管の凍結による破裂
急激に気温が下がった時や、寒冷地に多く見られる水道管破裂の原因が凍結です。
水は凍ると体積が膨張する性質を持ちますが、氷が水道管内部を膨張させ、破裂に至るケースは珍しくありません。
突発的に起こるケースも多いため、気温の低下が見込まれる時は、水道管の凍結対策をする必要があります。
地震の揺れの影響による破損
地震の揺れが水道管破裂を招く場合もあります。
大きな地震が起きた後、水道管破裂に関するニュースを見た経験がある方も多いと思います。
これは地震の揺れによって水道管が衝撃を受け、亀裂が入ったりずれたりしたためです。
特に老朽化した水道管の場合、地震で破裂するリスクは高めです。
水道管の敷設から40年〜50年が経過している建物は、交換を検討したほうがよいでしょう。
水道管の破裂に火災保険が適用される条件
万が一水道管が破裂してしまった場合、基本的に火災保険は利用できません。
老朽化や地震による水道管の破裂は、火災保険の対象外です。
一方、水道管の凍結は火災保険で費用を補える可能性があります。
契約内容を確認してみましょう。
特約・契約内容によって異なる
ただし、水道管の凍結も火災保険の対象外になる場合があります。
特約や契約内容により保険会社の対応が異なるため、必ずしも補償を受けられるとは限りません。
例えば、破損・汚損特約で対応する保険会社もあれば、そうでない場合もあります。
また、水道管修理費用保険金特約が必要なケースもあるため、保険会社に問い合わせてみましょう。
漏水被害が補償されるケースも
火災保険に水濡れ補償が付いている時は、漏水被害が補償される可能性があります。
例えば、水道管が破裂して壁紙が駄目になった、集合住宅で階下の住民に被害が生じたという場合、水濡れ補償の対象になります。
水道管の破裂自体は補償されませんが、漏水被害全般を広くカバーできます。
水道管破裂で他者へ損害を与えた時は、個人賠償責任保険でも補償可能です。
もしもに備えたい場合、別途加入するか、火災保険の特約で付加しておくとよいでしょう。
水道管の破裂修理に火災保険を適用する手順
水道管の破裂修理で火災保険を使う時は、以下の流れに沿って申請を行います。
複雑な手続きもありますので、迷ったら保険会社や修理業者に相談してみましょう。
保険会社に連絡して書類をもらう
水道管が破裂した時は、まず保険会社への連絡を行います。
火災保険を使いたい旨を伝え、申請用の書類を送ってもらいましょう。
必要書類を揃えて申請書を返送する
申請書を送ってもらうのと並行して、必要な書類を揃える必要があります。
主に必要書類は次のとおりですが、被害状況や保険会社によって異なります。
●修理業者の見積書
●身分証明書
●水道管破裂の状況が分かる書類
●水道管破裂の原因や損害を確認できる書類
水道管の破裂の状況に関する書類などは、業者に相談してみましょう。
写真を撮るなど、何らかの対応をしてくれる場合があります。
なお、保険会社が状況を確認するまでは、現場に手を加えないようにしましょう。
申請内容の審査と現場調査を実施
申請書と書類を返送したら、保険会社が審査を開始します。
その後担当者が現場調査を行いますので、指定日時に立ち会えるようにしておきましょう。
現場の調査は、損害額の算定や申請内容の正当性を判断するために行います。
保険金支払いの可否を決定・水道管を修理する
現場調査と審査の結果、保険金支払いの可否が決定されます。
保険会社から後日はがきで通知が届きますので、必ず確認しましょう。
保険金の支払いが決定した場合、所定の保険金が振り込まれます。
振込を確認したら、業者に修理をお願いしましょう。