停電で水が出ない!水道が使えなくなった時の対策まとめ
地震や台風など、災害の影響で停電することは珍しくありません。
停電によって電気だけでなく、水道まで使えなくなる場合もあります。
電気と水道は別々のインフラですが、停電で水が出ないのかと、疑問を感じている方も多いと思います。
確かに無関係に見えますが、お住まいによっては影響を受けてしまうのです。
停電で水が出なくなるのはなぜ?
停電時に水が出ない原因は給水の方式にあります。
水道管から各戸へ給水される方式は主に以下の3つです。
・直結直圧方式
・受水槽式
・直結増圧方式
このうち、直結直圧方式は停電の影響を受けません。
一方、他の方式は停電の影響を受け、水が出なくなってしまう場合があります。
一戸建ては停電時も水が出る
一戸建ての場合、停電しても断水することはまずありません。
水道管から水圧で送水する直結直圧方式が一般的で、電気を使っていないからです。
ポンプで水圧を高める必要がないため、停電時も普段どおり水が使用できます。
もし一戸建てが断水した時は、水道管の破裂など他の原因を疑ってみましょう。
電気が復旧しても、水が出てこない状態が続くおそれがあります。
マンションなど集合住宅は水が出ない
一方、マンションなどの集合住宅や、高層建築物の場合は停電時に水が出なくなります。
主に受水槽へ貯めた水をポンプで送水する受水槽式を取り入れており、停電するとポンプが止まるため断水します。
また、直結増圧方式もポンプを使うため、停電すると水が使えません。
屋上に貯水タンクがある場合、しばらくは水が使用できます。
しかし、貯水タンクの水が尽きると断水するため、電気の復旧を待つ必要があります。
オール電化住宅はお湯が使えないことも
直結直圧式で停電の影響を受けにくい一戸建てですが、オール電化住宅は注意が必要です。
停電によって給湯器が止まり、お湯が出てこなくなる場合があります。
オール電化の場合、太陽光発電や蓄電池を備えている家庭も多いと思います。
ただ、給湯器はお湯を沸かす際に多くの電力を使うため、お湯が出なくなる可能性も考慮しておきましょう。
停電で水が出なくなった時に取るべき行動
もし停電して水が出なくなった時は、復旧を待つ前に取るべき行動がいくつかあります。
復旧後のトラブルへの備えも欠かせませんので、以下のポイントを押さえておきましょう。
蛇口はしっかりと閉めておく
停電が起きて水が出なくなった場合、家の中にある蛇口を全て閉めましょう。
開けたままにしておくと、復旧時に蛇口から水があふれ、床が水浸しになるおそれがあります。
集合住宅では、下階にも被害が及びかねませんので、必ず閉めておきましょう。
ただし、復旧後にすぐ蛇口を開いてはいけません。
水が勢いよく出てしまうばかりか、配管や蛇口に負荷が生じ、破損する危険があります。
復旧が完了してもしばらく待ち、ゆっくり蛇口を開きましょう。
トイレはバケツで流す
停電で断水した際は、トイレの流し方にも注意が必要です。
バケツに水をくみ、便器に直接水を流すようにしましょう。
特にタンクレストイレや、ボタンで水を流すトイレなどは、停電時にボタンが押せず、水を流せなくなる場合もあります。
また、タンクの水を空にしてしまうと、復旧時に配管の水圧が高まってしまいます。
その結果、配管やタンクが水圧によって破損するおそれがあります。
少々大変ですが、バケツを使って水を流すようにしましょう。
問題は水の確保ですが、可能なら浴槽に貯めておくのがおすすめです。
難しい場合は最寄りの給水所へ行くか、非常用給水栓を使用して水を確保しましょう。
停電から時間が経っても水が出ない時はどうする?
停電からだいぶ経つのに水が出ない…そのような時は、電力会社に一度問い合わせることをおすすめします。
現在の停電の状況や復旧の見込みを聞き、断水がどの程度続くか確認しましょう。
特にトイレの水が流せない状態が続くため、復旧にかかる時間を把握することが重要です。
集合住宅の場合、管理会社に連絡するのもよいでしょう。
復旧状況の確認ができるほか、敷地内にある非常用給水栓を案内してもらえる可能性があります。
なお、水回りの業者へ連絡しても停電時の断水は復旧できません。
給水管・設備が破損しているなら別ですが、まずは電力会社や管理会社に相談しましょう。